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大須賀淳
2023.8.16 17:04その他ニュース

「男系男子固執」は国民による皇室へのDV

男系男子固執と「なにかあったらどうするんだ症候群」からの続きです。

 

DV(ドメスティック・バイオレンス)において、ストレートに殴る蹴るといった肉体的暴力と同じく(または併発して)よく出てくるのが「あなたのためを思って」という言葉です。

他の家族に対し「なにかあったら大変だから」「あなたのためを思って」

 

・運転やスポーツなど「危ない事」は一切させない

・「よくない本」などは一切読ませない

・悪い仲間ができないよう、人間関係に介入し、制限をかける

・事件などにあわないよう、常に行き先を報告させ、監視状態にする

・本人の意志を無視して、最も条件の良い進学、就職、結婚相手などを決める

 

こうした「正しい事」は(もちろん程度の問題ではありつつも)相手を独立した一人格と認めず、自分の意のままにコントロールしようと目論む精神性に依るもの

 

その行いによって、どれだけ相手の尊厳を貶め、機会や幸福を奪ったとしても、心情への共感が根本的に欠け、むしろ「責任を果たした」と自己陶酔に浸る者さえ少なくありません。

 

これらの行為は「モラハラ」とも呼ばれますが、モラルとは絶対的に正しい教条があるわけでなく、常識をベースにしながら、対峙している現実にもっともベターな事を判断して行くものに他なりません。

 

例えば、幼稚園児ぐらいであれば常に居場所をしっかり把握する事が「親のモラル」かもしれませんが、同じレベルの束縛を小学校高学年でもやっていたら相当に怪しく、高校生にまで同じ管理が及んだら完全にモラハラです。

 

よく、非人間性の象徴として「AI」が用いられますが、その時々の状況に応じた振れ幅をうまく学習させたAIの方が、モラハラ人間より的確な判断が下せるのではとさえ思います(それは、AIには嫉妬や独占欲といった感情が無い事が「プラス」に働く例と言えるでしょう)。

 

さて、DVの「ドメスティック」には「家庭内」「国内」の両方の意味がありますが、

 

直接意見を発せない皇族の皆様の意志を慮ることもなく、もはや時代的に無理が出ている男系男子限定の継承という教条に固執し、男子が生まれぬなら養子をとれ、側室を持てなどという侮辱、はては「何もせず、いよいよ危なくなったら対策すればよい」などという「ネグレクト(放置)」

 

それもこれも、世界に誇る万世一系の皇統をおまもりするため!美しい日本国のため!ため!ため!ため!

 

これらの行いは、まさに国民による皇室への「ドメスティック」バイオレンスではないか?

 

もちろん、表面上の主張を問わず、皇族方に対して陰湿な言葉を投げ続ける者達は問答無用のDV加害者です。

 

文藝春秋に掲載された「秋篠宮家 佳子さまからの警告 なぜ独り暮らしを決意されたのか」を読んでから、こうした憤りに苛まれ続けています。

 

 

大須賀淳

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